ISDE 2017 France – 愛するエンデューロ


Taka Maehashi
このページの写真すべて ENDURO.J

ハルキにとって2017年の一番の思い出は、どうしてもFIMインターナショナルシックスデイズエンデューロ・フランス大会になってしまいそうです。最後にISDEを取材したのは、前回、日本代表のワールドトフィチームが参加した2010年メキシコ大会で、ずいぶん前のことになります。以後、ISDEにはいっておらず「これでいいのかな」と、自分自身、忸怩たる思いを持っていました。が、結果としては、これだけの期間間、インターバルを置いてもよかったのかもしれないと思っています。

久しぶりのISDE取材は、とても有意義なものになりました。ISDEは、2016年に大きなルール変更をしました(詳しくはバックナンバーNo.213をご覧ください)。これまで長年、ワールドトロフィチームは6名構成だったのですが、4名にダウンサイズされました。エンデューロ強国以下でも強いライダーを揃えやすくなり、また参戦のコストも比例して小さくなり、多くの国が高いモチベーションを持って参加できるようになりました。


Katsuyuki Namegawa

この効果はすぐにあらわれ、今、ISDEのワールドトフィ争奪戦は激化しています。日本のようなエンデューロ小国が希望を持つようになりました。これから数年で、ISDEはもっと面白くなっていくでしょう。FIMエンデューロ世界選手権のメジャー化戦略、新団体WESSの立ち上げなと、ハードエンデューロが刺激して起こるムーブメントは、逆に、ISDEの持つスタンダード、トラディションとしての価値を再発見することにつながるはずです。


Kenji Suzuki / Yutaro Uchiyama / Masahiro Hirata / Naoki Hirachi

なにかこう「充電された」という気分になった6日間でした。ライダーとしてではなくても、まだシックスデイズの素晴らしい世界に身を置けるんだという安堵もあったかもしれません。いつのまにか、ライダーはみんな自分よりずっと年下の存在になり、彼らの真剣なまなざしに、感動する瞬間の連続でした。

エンデューロとは、生涯つきあう価値がある趣味だと信じています。もちろん誰にとっても、ではありません。ある人にとっては、それは音楽であったり、料理であったり、あるいは野球やサッカーであったりするでしょう。モータースポーツにも、それらと同じように価値があるということです。

ISDEが示しているのは、そういうことだと思っています。人気があり、注目されるイベントではない。ですが、ここに来れば、どんな出身のライダーでもまったく平等に、世界中の仲間たちと、ライダーとしての技量を試しあうことができる。共通情熱を確かめあうことができる。それが、100年間変わらず行われてきて、これからもまた変わらず行われ、世界中のライダーに門戸を開いている。「いつか貴方も!」とは誘っていません。ても、目指せばそこで、世界中の同志が待っているのです。

10年後でも20年後でも。

BIGTANKが創刊したのは1998年。その年は、ISDEオーストラリア大会の取材に行っていました。同じ年、ぼくは初めて四国のSSERに行き、山田さんに出会いました。エンデューロとラリーはそれからのぼくの人生です。当時のぼくは、ちょうど今の稲垣君のように飛び回っていて、英語も話さないのにどこにでも首を突っ込んでいました。それから20年が経とうとしています。ややスタンスは変わりましたが、エンデューロに向いた情熱はまったく冷めていません。

まだまだエンデューロやっていきます。

 2017/12/31
 春木久史