Looking Back – BMW G450X

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 上の写真は2007年のエンデューロ世界選手権に初めて登場したBMWのプロトタイプ、後に市販されるモデルの原型となるものだ。6日間エンデューロでの優勝経験もあるベルギーのモトクロス世界チャンピオン、ジョエル・スメッツのライディングによって鮮烈なデビューを飾った。実戦テストの意味合いが強いスポット参戦だったが、翌2008年は、ファクトリーチームとしてフル参戦。スウェーデンの英雄にして長年ハスクバーナファクトリーチームのエースとして活躍してきたアンダース・エリクソンを筆頭に、シモ・キルシ、アンドレアス・リッテンビッヘラーら気鋭のライダーを起用。キルシはBMWにとってもこの450マシンにとっても初のワールドエンデューロにおけるポディウムフィニッシュを実現。秋の市販モデル発売開始に向けて弾みをつける格好となった。

市販モデルの名前は「BMW G450X」。BMWとしては初めてのコンペティションユースの市販エンデューロマシン。一見してこれといった特徴がないようにも見えるコンベンショナルな構成ながら、大きく前傾させ、カウンターシャフトを廃してコンパクト化したパワーユニット、スイングアームのピボットとドライブシャフトを同軸化したうえで、スイングアームを長く設計したコアキシャルピボットの採用など、BMWらしい先進性が随所に見られるマシン。しかしながらどこか、1980年代のKTMにも通じるような、ゆったりとして、懐の深いものを感じさせる乗り味。それは、450ccという大きめの排気量がもたらすものかもしれないし、ロングスイングアームの効果かもしれない。あるいは、往年のゲレンデシュポルトを想起させる白を基調としたデザインによるものかもしれない。事実、このカラーリングは、初代のBMW R80G/Sに由来するものだと聞いた。

 2008年後半に始まった世界同時不況=リーマンショックは、欧州のモータースポーツシーンにも大激震をもたらすが、BMWのやる気はストップしなかった。2009年のBMWファクトリーエンデューロチームは、KTMに真っ向から勝負を挑む、勝負ができるラインナップ。世界選手権はもちろん、アメリカのGNCCでもタイトルを獲得、ハード系と呼ばれるメジャーイベントも総なめしてきたマン島出身のデビッド・ナイト、7度の世界タイトル、GNCCタイトルを持つ天才ユハ・サルミネン、そしてサルミネンと同じフライングフィン、マルコ・タルカラと、いずれも昨年までKTMの屋代骨を支えてきたエース級を3名揃って獲得してシーズンを迎えた。余談ながら、デビッド・ナイトはチームとの折り合いが悪く、シーズンインしてまもにくチームを離脱している。

 結局、BMWはエンデューロ世界選手権のタイトルを獲得することはなかった。が、その後買収したイタリアのハスクバーナに、オフロードレーシングのプロジェクトを移行して、ワールドタイトルの獲得に成功する。(アントワン・メオとHusqvarna TE250)

メオが走らせたTE250のレプリカ市販モデル

メオが走らせたTE250のレプリカ市販モデル

ラリー部門はSpeedBrainが継続。G450Xベースのラリーマシンは現在もダカールを走っているし、2017年は、インドのトップライダー、CS・サントシュがこれを走らせる計画だ。

Speed Brainの450RRは、G450Xがベースで現在もラリーで活躍中

Speed Brainの450RRは、G450Xがベースで現在もラリーで活躍中

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